鉄棒の克服

4・5歳児クラスになれば、今までの経験から「怖い」「できない」と思うようになってきます。

怖いとできないと思ってしまう運動として特に慎重にしなければならないのは、鉄棒ではないでしょうか?

鉄棒は、体を地面から離し空中の中で体を支えたり回転したりとする特殊な感覚がある運動です。この感覚を特に怖いと思う子が多く、前回りを怖がり、ガチガチにした体で「怖い」という子どもを頑張れと指導する場面を経験された方は多いのではないでしょうか。

 

これは、子ども達の逆さ感覚や高さ感覚の経験不足が原因と考えられます。

そこで逆さや高さの感覚を十分身につける事が鍵になります。

感覚を身につけるには十分に鉄棒にぶら下がって揺れる事を基本に豚の丸焼き、逆上がりを補助して回してあげる等がとても有効です。もっと日常的に安心をもってするなら親子体操の腕のぶら下がりや両手を繋いで足を駆け上るくるりんぱは、信頼する保護者・先生の手を握る安心感がありとても有効です。

 

昨日の保育園で、やはり年長さんで前回りを怖がる子がいました。そのような子には、できる技をさせながら鉄棒を楽しみ、少しずつ逆さ感覚をつける逆上がりをしていきました。
ポイントは、補助を使ってできるだけ自分でさせる事。勇気を出して挑戦すると「楽しくなってきた。もっとやりたい」と何度も積極的に参加する姿へと変わっていきました。
そして逆上がりから前回りにスムースに移行でき、その子は一人でできるようになりました。

 

「一人でできた」「楽しい」「もっとやりたい」と自信がついたように喜ぶ姿を見ることは、講師みよりにつきます。